1 資金の受給に伴う義務や負担について
(1) 税務申告
資金は、受給者の雑所得となるため、所得税の申告が必要になります。また、住民税の負担が生じることもあります。
(2) 扶養控除等
受給者に所得が発生するため、受給者が被扶養者である場合、扶養者の扶養控除から外れることがあります。
それに伴い、扶養者の扶養控除や扶養手当等の変更手続きが必要になる場合がありますので、扶養者(親等)に相談して下さい。
また、国民健康保険、国民年金(学生納付特例措置等)の手続きが必要になる場合がありますので、各市町所管窓口に相談して下さい。
※各自で確認の上、適切に対応して下さい
2 研修終了後、1年以内に独立・自営就農、雇用就農又は親元就農しない場合は全額返還となります
(1)独立・自営就農とは
次に掲げる1から5の要件を満たす必要があります。
- 農地の所有権又は利用権を給付対象者が有していること。ただし、親族から貸借した農地が主である場合は、就農後5年以内に当該農地の所有権を給付対象者に移転することを確約すること。
- 主要な農業機械・施設を給付対象者が所有している又は借りていること。
- 生産物や生産資材等を給付対象者の名義で出荷・取引すること。
- 給付対象者の農産物等の売上げや経費の支出などの経営収支を給付対象者の名義の通帳及び帳簿で管理すること。
- 給付対象者が農業経営に関する主宰権を有していること
※この場合、農地及び主要な農業機械・施設の一覧及び契約書等の写し、通帳の写し等の添付書類が必要になります。諸手続きには時間を要することから、研修期間の早い時期から、親等及び就農希望地の市町等関係機関に行って相談しておきましょう。
(2) 雇用就農とは
農業法人等で常勤することをいいます。
※この場合、雇用契約書等の写しが必要になります。
(3)親元就農とは
次に掲げる1と2の要件を満たす必要があります。
- 就農に当たって家族経営協定等により給付対象者の責任や役割(農業に専従することや経営主から専従者給与が支払われていること等)を明確にすること。
- 就農後5年以内に当該農業経営を継承する、当該農業経営が法人化されている場合は当該法人の経営者(親族との共同経営者になる場合を含む。)となる又は独立・自営就農することを確約すること。
資金に関係する書類は、受給完了の翌年度から起算して10年間保存しなくてはなりません。